マイ・ディア・ミスター～私のおじさん～毒舌感想

takakoです。

BS11イレブンで放映されていた「マイ・ディア・ミスター～私のおじさん～」。最後まで見ると、前評判が良かった理由がわかります。ネタばれあるので、ご注意を。

周りの社員とも一切交流しない派遣社員のジアン。私も派遣をやっていたことがあるので面倒くさくて関わらないという部分はわかりますが、ジアンの場合は、面倒くさいというより自分は他の人とは違うと自ら線引している。その理由は家庭環境と過去。借金取りに殴られていた祖母を助けようとして、殺人を犯してますから。正当防衛とはいえ、殺人の前科があれば就職には不利。ばれないように細心の注意を払うのは当然といえば当然。

とはいっても、ジアンには両親もなく、足が不自由な祖母のみなので、借金取りに追われているのは相変わらず。おまけに、幼い頃、唯一味方（？）だったグァンイルが、今ではジアに借金取りとして、しつこくつきまとっては殴る蹴るの暴行。もちろん、ジアンに殺されたのはグァンイル父だから仕方ないとはいえ、理由も状況もわかっているはずなのに、不思議です。歪んだ愛情表現とも言えますが！

で、ジアンはそんな状況から抜け出そうと、派遣先の部長であるドンフンを蹴落としがっている社長ト・ジュニョンと手を組むことを思いつきます。ジュニョンもジアンの提案を受け入れ、ジアンはドンフンを罠にはめようと近づいていきます。ですが、ジアンがドンフンに近づくにつれ、ドンフンはジアンが置かれた状況をいろいろ知ることに。もちろんドンフンはジアンが自分を陥れようとしているとは知らず、ジアンに温かい手を差し伸べていきます。その手の温かさに触れたジアンに少しずつ変化が訪れ、ドンフンを好きになっていき・・・。

好きになったところで既婚者と何かが起きないところが、「マイ・ディア・ミスター～私のおじさん～」のいいところ。下手したらW不倫みたいにな展開になるドラマもなくはありませんが、あくまでもジアンのドンフンへの気持ちはジアンの中で完結。ただ、ドラマの後半にいくと、ドンフン妻がジュニョンと浮気していることを知られないように、ジアンが奮闘する姿は涙ぐましい。相手を思いやる気持ちっていいなぁ～と。

ただ、私の中ではそんな恋心とかはどうでもよく、ドンフンがジアン祖母を施設に入れるための制度を教えてくれるところがジーンときました。国によって制度は違えども、調べれば貧しい人たちが無料で医療を受けれる制度ってあるんです。誰かが教えてくれればジアンもここまでひどい状態にはならなかっただろうと。でも、地方の役所に勤めている方が、聞かれない限り助成金の話はしないと言っていたことをふと思い出し、世の中ってそんなものかもしれないなぁ～と。周りに教えてくれる大人がいるかどうかって重要です、本当に。