グッド・ドクター 毒舌感想

グッド・ドクター

takakoです。

BSフジで放映されていた「グッド・ドクター」。チュウォンが視聴率王子と呼ばれる理由も納得の作品。ネタバレあるので、ご注意を。

最初、「グッド・ドクター」を見たとき、ムン・チェウォンがチュウォンの先輩役だったので、またまた韓国ドラマは実年齢無視した設定してる?と思いきや、ムン・チェウォンの方が上。「華麗なる遺産」の頃の記憶が鮮明だからか、未だに20代前半だと思ってしまうようです。まあ、チュウォンが幅広い役をやっているというのもありますが。「烏鵲橋(オジャッキョ)の兄弟たち」では30代でしたし。

で、「グッド・ドクター」はサヴァン症候群で自閉症のシオンが、小児外科医として正式な医師免許が与えられるまでの過程を描いた作品。自閉症のため、精神不安になると発作を起こしてしまい、手術中に倒れそうになつたり、患者の保護者と意思疎通ができなかったりと、予想される問題を次々起こしていきます。

ただ、小児外科医であるため、患者は子供。子供の心を持ったシオンは、子供たちとは打ち解け、子供たちが何を言いたいかを理解するという点では、他の医師よりも上。さらに、サヴァン症候群がもたらす驚異的な暗記力で、医学書を完全に暗記しており、どんな症状に接してもこたえられるという凄さがあるのです。そればかりか、患者の体を3Dで見る能力があり、問題の患部までも特定できてしまうというのは、文句なし。

とはいっても、幼いころに父親から受けた虐待、母親が自分を捨てて出て行ってしまったというトラウマが心の深くにしまいこまれ、その記憶を完全に消し去って生きていたのが、シオンという人物。誰からも愛されず、必要とされず、邪魔な存在と思われているという思い込みが、社会性を遠ざけているんですよねぇ~。

まあ、誰もが幼い頃に体の不自由な人にやさしく接することができたかどうか?というのは、疑問でもあります。どうしても異質なものを仲間外れにするというのは、人間の心理だったりします。それは、体に障害があるかどうかに関わらず、家が貧しいとか、母子家庭とか、運動が苦手とか、太っているとか、大人になれば気にもならないことで、子供というのはいじめたりしますから。シオンはそんなことを認識できないため、常に自分のせいで周りが傷つくと思ってしまうのです。そんなシオンを一人の人間として扱ってくれたのがユンソだったので、シオンが好きになるのも納得です。

「グッド・ドクター」はとにかくよくできている作品で、日本でリメイクしてもいけるのでは?と。そして、チュウォンの演技力に感嘆したのは言うまでもありません。自閉症の役のため、歩き方や話し方も不自然に演じなければいけないのに、難しすぎる医学用語をすらすら話すサヴァン症候群というのも、フツーに考えて大変だったこと間違いなし。で、最後まで見終わって、脚本家が「神のクイズ」と同じ人だと知り、医学的な部分が本格的だったんだと納得しました。

私個人の感想では、「神のクイズ」の方が好きですが、「グッド・ドクター」もお勧めの1本です。

■キャスト
チュウォン(パク・シオン役)
ムン・チェウォン(チャ・ユンソ役)
チュ・サンウク(キム・ドハン役)
キム・ミンソ(ユ・チェギョン役)

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