二人の女の部屋 毒舌感想

二人の女の部屋

takakoです。

BSジャパンで放映されていた「二人の女の部屋」。年末年始の休止に耐えられず、残りを動画でさくっと見てしまいました(笑)。ネタばれあるので、ご注意を。

「二人の女の部屋」は、誰が何といっても、ワン・ビンナが完全に主役のパク・ウネを食っていたのは明白な事実。ただ、最初の頃の地味で何も取り柄がない姿だったウン・ヒスの姿は、ワン・ビンナの派手な顔には絶対にあっておらず、違和感だらけ。

ワン・ビンナ

正直、「二人の女の部屋」を見たおかげで、派手な顔立ちは派手な服装とメイクをすることで、全体的なバランスがとれるんだぁ~と教えてもらいました。そう、パク・ウネも途中から派手になっていくのですが、ワン・ビンナほどは似合っていない。おまけに、55インチのテレビでは、パク・ウネの濃いメイクは、しわを際立たせていて、うーんって感じでした。

で、肝心のストリーですが、もうありえないくらいとんでもない話(笑)。マク・チャンドラマもここまで来たか!!!というくらい、すさまじい。今までのマク・チャンドラマは、貧乏だけど心優しい主人公に好きな男性をとられたと思い込んでいるお金持ちの女が、嫉妬から主人公をいじめるというのがパターンだったのですが、「二人の女の部屋」は全然違うんです。お金、地位、素敵な家族、素敵な恋人、心優しい性格と、すべてを持っている主人公を、貧乏人がねたみ、すべてを奪い取ってやろうと決意するところからスタートします。

でも、ヒスが行動を起こしたきっかけというのは、ジソプに出会ったことがきっかけ。夢があればそれをかなえる方法は見つかるというようなことを言われたんです。ドラマ全般を通して、ヒスが変わったのがジソプがきっかけだったということを、本人が知るようなシーンはないんですが、ヒスにジソプが振り回されたのって、自業自得みたいな。だからといって、ヒスがギョンチェと関わり始めたのは、偶然と言えば偶然ですけどねぇ~。

問題は、ヒスの欲望が果てしなくなっていくという点。

◆ギョンチェの副社長という地位
◆ギョンチェが住んでいた豪邸
◆ギョンチェの恋人ジソプ
◆ギョンチェ父のホテル
◆ギョンチェ父のような父親

ルビーの指輪」のルナと同じく、ブレーキが利かなくなり、嘘の上塗り状態。そして、ヒスは人殺しまで犯しているのに、図々しくギョンチェをののしりまくります。ヒス母も娘が罪を犯したと知っているのに、すべてはギョンチェのせいだと責任転嫁。

ヒスは自分の行動で泥沼にはまっているのに、他人のせいにするってどうなの?とも思うのですが、よくよく考えると、会社でもトラブルを部下に押しつけるろくでもない上司っていたなぁ~と。ドラマは誇張が入っていますが、大なり小なり、ヒスみたいな人間っていることを思い返されたのです。

とはいっても、ドラマは現実とは違って、正義は勝つ図式が必ず成り立ちます。結局、ヒスの悪事はすべて裁判で明るみになり、ヒスは無期懲役。とはいっても、ヒスの悪事は、ヒスによる告白がきっかけ。そう、「瑠璃<ガラス>の仮面」と同じく、殺した相手が幻想に現れ、その幻想に話してしまったことが、自供になってしまったのです。このパターンは何だか後味悪いんですが、このシーンのワン・ビンナの演技は圧巻。鳥肌が立ちそうなくらい、狂気の演技がずば抜けていたのです。ワン・ビンナがSBSの2013年長編ドラマ部門女性最優秀演技賞を受賞したのも納得の演技です。

ただ、ここでちゃんちゃんって終わらないのが、「二人の女の部屋」。刑務所に収監された後、ヒスは裁判前に告知を受けていたがんが悪化してしまうのです。ギョンチェは治療を受けられるようにと裁判を延期しようとまでしたのですが、ヒスが妊娠だと言い張って、治療を受けなかったのです。自ら巻いた種とは言え、ヒスは死亡という結末を迎えます。いろんなドラマを見てきましたが、悪女が刑務所で自殺ではなくがんによる病死というパターンは初めて。

唯一救いなのは、あれだけ自分の非を認めていなかったヒスが、最後の最後に、ギョンチェ母の納骨堂に謝罪に行った点。ギョンチェには最後まで一度も謝らなかったのですが、ヒスにも良心はあったんだぁ~と。ちょっとしたボタンの掛け違いが、ヒスにアクセルを踏ませてしまったと知った時、誰かが止めてあげれば違った人生になった気がして、ちょっと残念な感じでした。

ストーリーとしてはめちゃくちゃな部分は多々ありますが、ワン・ビンナの演技を見るだけでも見る価値は十分あります。

■キャスト
パク・ウネ(ミン・ギョンチェ役)
ワン・ビンナ(ウン・ヒス役)
カン・ジソプ(ハン・ジソプ役)
カン・ギョンジュン(チン・スヒョク役)

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